両サイドにリベットが打たれた、このアンクル型ブーツは、映画“大脱走”で主人公を演じた『S. マックィーン』が、ほぼ全編を通じ使用していた事で知られ、2度目の脱走後ブーツを首から下げ昂然と独房に向かう姿、トライアンフを駆り平原を疾走するシーンでのブーツの存在感は主人公の不屈のキャラクターと共に私達に多いなる感動を与えてくれました。
M-42サービス・シューズ(ラセット・ブラウン色)に続き1943年採用された、このRough Side Out(裏革表使い)のサービス・シューズは『Type III』と呼ばれる事が多く、ラセット・ブラウン色の『Type II』同様、使用可能な実物の入手は現在不可能に近く、70年前、歩く事、その事が主なる軍務とも云うべき米陸軍兵士が、感謝と賞賛を惜しまなかった靴木型“MUNSON Last”を使用し、当時と同じ製靴法“グッドイヤー・ウエルト方式”で製靴された、復刻版“M-43 Service Shoes, Type III”の履き心地を、一人でも多くの皆様に知って頂きたいと心より願うものであります。
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