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1950年代半ば、米軍は主戦闘服使用生地を『HBT(ヘリンボーンツイル)』から『Cotton Sateen, OG 107』に変更。以後、60年代半ば『ジャングル・ファティーグ』採用迄の間、常に主力戦闘服であり続けた『 OG 107 Sateen Shirts』。このシャツの採用時から70年代までの変遷を知り得る範囲内で紹介させて頂きます。
筒袖・1st Model(初期)
1955年頃 - 59年
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1950年代半ば、米軍は主戦闘服使用生地を『HBT(ヘリンボーンツイル)』から『Cotton Sateen, OG 107』に変更した。変更当初はパターン、縫製仕様、共に前身『M-47 HBT ジャケット』のものが用いられ、初期の数年はタイプ名も『OG 107 Sateen Jacket』とされていたようだ。60年以降の『1st Model(後期)』との違いは、コントラクト内容がラベルではなくスタンプ表示されていたこと、使用されたボタンがODでなく茶色であったこと位で、他は殆ど初期、後期の差はないようだ。紹介のジャケット(シャツ)は変更されて間もないコントラクトの物と思われ、『筒袖・1st Model(初期)』の特徴全てを見ることができる。
筒袖・1st Model(後期)
1960年頃 - 63年
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1960年10月コントラクト、空軍少佐の徽章が付いた『筒袖・1st Model(後期)』。これからも分かるよう『OG 107 Sateen Shirts』は陸、海、空、海兵隊、米全軍で同型式の物が使用された。1st Model(初期)との違いはコントラクト内容の表示がスタンプからラベルに変更されたこと、ボタンの色がOD色に変えられたことが上げられる。但し、ボタンのOD色には数種のヴァリエーションがあり、若干茶系のOD色、生地色に近いOD色等が存在した。
筒袖・2nd Model
1964年
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1964年(会計年度)コントラクト『筒袖・2nd Model』。このモデルの最大の特徴は袖口に画像のように調節用ストラップが取り付けられたことが上げられる。これ以外にもこのモデルにはパターン上、幾つかの変更が加えられた。ウエストに若干の絞りを加えシャツスタイルへの変更を加速させたこと、肩の動きをスムースにするためか背面上部左右にタックが入れられたこと、フロントボタンの数が6個から5個に取り付け位置も全ボタン同ピッチに変更されたこと等が上げられる。
注)米国会計年度1964年:1963年7月1日-1964年6月30日の間を指す。
筒袖・3rd Model
1964年7月-12月
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『筒袖・2nd Model』で袖口に付けられたストラップが多くの兵士に不評であったのであろう、1964年7月から数ヶ月間に発注されたコントラクトの物からストラップが外された。ストラップの有無以外は全て『筒袖・2nd Model』と同仕様である。
シャツ袖・1st Model
1965年1月-12月(推定)
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1965年1月よりシャツ袖にモデルチェンジされた『OG 107 Sateen Shirts』の発注が開始された。筒袖での改定が限定的なものであり、シャツ袖へのモデルチェンジがそれまでの改定とは大きく異なったドラスティックなものであったため『筒袖』、『シャツ袖』それぞれのタイプを1st, 2nd, 3rd…と順を追い区分けしました。区分けの仕方に関してはMASH独自のものです。ご了承下さい。
シャツ袖・2nd Model
1966年1月-69年頃
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1965年1月発注のものよりシャツ袖にモデルチェンジされた『OG 107 Sateen Shirts』は、1年後の1966年1月発注のものより使用ボタンが『BDUボタン』に変更された。理由がこれまで継続使用されてきた『平ボタン』の強度にあったであろうことは想像に難くない。『BDUボタン』が使用され、肩、アームホール、サイドから袖下、全て『ダブル・チェーンステッチ』の巻き縫いで縫製された『シャツ袖・2nd Model』は69年末頃まで継続発注されたようだ。
シャツ袖・3rd Model
1970年-72年頃
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1970年(会計年度)発注のものより縫製が一部簡略化されたようだ。肩部縫い合わせ以外は全て『シングルステッチ』で縫製されたもの、脇から袖下のみが『シングルステッチ』で縫製されたもの等、数種のヴァリエーションがあり、一部『シングルステッチ』で縫製されたものは全て『シャツ袖・3rd Model』とさせて頂きました。
シャツ袖・4th Model
1972年-77年頃
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1972年(会計年度)発注のものより全ての縫い合わせが『シングルステッチ』に仕様変更されたようだ。以後、コットン100%『シャツ袖・4th Model』は1977年頃迄、継続発注され、1978年以降は使用生地をコットン50%、ポリ50%に変更され、名称も『Shirt, Man's Utility, OG507』に改変された。

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