U.S. AIR FORCES DECAL 詳細ご案内


発売にあたり

 2004年7月、“熱転写式・AAFデカール”の復刻発売以来、多くの方々よりご要望を頂いてきました“US AF ヴァージョン”の販売をここに開始させて頂きます。
1945年テストが開始され50年代、60年代において数多く採用支給されたナイロン・フライトジャケット群の中でも50年代支給の物に多くプリントされた US AF デカールの転写方式自体は1943年7月採用のB-10を初めとしB-15(44年/4月), B-15A(44年/11月)と続く布製フライングジャケット等に使用されたと同じ“熱転写方式”であり、その図柄もデカール下の文字“ARMY AIR FORCES”が1947年、USAF (米空軍)がそれまでのUSAAF(米陸軍航空隊)から独立誕生したのを期に“U.S. AIR FORCE”と変更された以外はほぼ同じものが使用されました。
1942~43年頃、開発されたこの熱転写のプリント方式は現在一般に普及している張り付けタイプの熱転写方式とは大いに異なり、あらかじめ転写紙に逆向きにプリントされた図柄のインクが熱と圧力を加える事により転写目的の生地に溶解し繊維の隙間に染み込み図柄が転写される方式であります。

 本来は微妙な温度設定、圧力設定の基で転写されるべきものですが、以下の取り付けマニュアルを熟読頂き正しく作業を行って頂ければほぼ満足の出来るプリント結果を得る事が可能である事は既に“熱転写式・AAFデカール”をご購入頂いた方はご理解頂けていると考えますが、今回初めて熱転写方式デカールをご購入頂きご自身の貴重なコレクション等に転写を試みられる場合は、必ず以下の取り付けマニュアルを熟読頂き正しく作業を行って頂けますようお願い申し上げます。又、このプリント方式による転写におきましては若干のインクの滲みによる版ずれ、かすれ等は必ず起きうる事である事、充分にご理解頂き、たとえ転写が満足いく結果とならない場合におきましても、当時の熱転写方式で必ず起きうる現象、結果であり、その事が逆に現在の正確無比なるプリントには見ることが出来ない味であるとご納得頂けますよう事前のご理解ご了承お願い申し上げますと共に、“熱転写式・デカール”の転写に伴い発生しますいかなる満足のいかない結果、失敗、損失、損害に関しましても私共は“熱転写式・デカール”ご購入代金以上の一切の責務は負いかねます事、ここにご理解ご了承頂けますよう謹んでお願い申し上げます。尚、この事にご了承頂けない場合はご購入頂きました“熱転写式・デカール”のお支払い代金は速やかにご返金させて頂きご返品を受け付けさせて頂きます事、ここに併せ謹んでご案内申し上げます。
USAF DECALS(1947~61)
TYPE Spec.
(製造・支給年代)
4色 1色
L-2 MIL-J-5391
(1947年頃)
L-2 L-2
L-2A MIL-J-5391A
(1952年頃)
L-2A L-2A
B-15D MIL-J-6251B
(1954年頃)
B-15D ×
B-15D MIL-J-6251B
(1954年頃)
B-15D B-15D
B-15D MIL-J-6251B
(1954年頃)
B-15D B-15D
N-2A MIL-J-6278
(1953年頃)
N-2A ×
N-2A MIL-J-6278
(1953年頃)
N-2A N-2A
N-2B MIL-J-6278B
(1959年頃)
N-2B ×
L-2B MIL-J-7448A
(1955年頃)
L-2B ×
L-2B MIL-J-7448A
(1955年頃)
L-2B ×
L-2B MIL-J-7448C
(1958年頃)
L-2B ×
L-2B MIL-J-7448C
(1958年頃)
L-2B ×
MA-1 MIL-J-8279
(1955年頃)
MA-1 ×
K-2B MIL-S-6265B
(1957年頃)
K-2B ×
SUSPENDER MIL-S-6790A
(1953年頃)
× SUSPENDER
A-11D F. TR. MIL-T-6262B
(1954年頃)
× A-11D
D-1A F. TR. MIL-T-6283
(1953年頃)
× D-1A
E-1 VEST MIL-V-5876A
(1953年頃)
× E-1/VEST
E-1 VEST MIL-V-5876A
(1958年頃)
E-1 VEST ×


転写が可能な対象物

■ナイロン又はコットン素材の生地、衣服、キャンバス地(目の粗い物は不向きです)

※これら転写可能と考えられる素材にあっても汚れ、又は防水・撥水加工等の特殊仕上げが施されインクが繊維の隙間に染み込み難い、付着しにくい状況にある素材は全て転写不能です。転写に際しては予め見えない部分等での試し転写を行い適した素材であるかの確認をされる事をお勧め致します。

転写が出来ない対象物

■全ての革製品、ゴム製品、ヴィニール製品、プラスティック製品、熱に弱いポリエステル等の化繊製品、及び150度℃前後の加熱で変色又は材質に変化を及ぼす素材、汚れがある素材(特に油汚れがある物は完全に不可です)、防水・撥水加工等の特殊仕上げが施された素材等は全て転写不能です。

※この転写方式が150度℃前後で転写紙を加熱し溶解したインクが繊維の隙間に染み込み図柄が転写される方式であることから、基本的には熱(150度℃前後以上の温度)に弱い素材は全て不可、又溶解したインクが繊維の隙間に染み込み難い、付着しにくい素材は全て使用不能とお考え下さい。
又、これら転写が出来ない、不向き、不能とご説明させて頂きました素材に転写を試みる事で生じた失敗、損失には私共は一切、責を負いかねます事、予めのご理解ご了解お願い申し上げます。


クリーニングに際してのご注意・お願い

 この度、発売させて頂きます“熱転写式・デカール”に使用されている特殊インクは当時の実物に用いられた物と組成を同じくし、実物同様ドライ・クリーニングに弱いという特性があります。 加え、当“熱転写式・デカール”が開発された1943年から主として使用された50年代時に比較しドライ・クリーニングに用いられるクリーニング溶剤も進化改良され、洗浄力がより強力となった現在においては一度のドライ・クリーニングで約40~60%脱落し3~4度のクリーニングで全落ちするという悲しい結果となる可能性が大であります。(注:脱落の度合い、%に関してはそれぞれのクリーニング店においての使用溶剤の種類、洗濯方法により若干の差がありますが、格段に脱落度が少ない方法は残念ながら無いようです。)そこで皆様が当然持たれる疑問において、実物との脱落度の比較という点があると考えます。熱転写式・デカールがプリントされた実物フライトジャケットをドライ・クリーニングされた経験をお持ちの方はご存知と考えますが、実物においてはドライ・クリーニングに弱いという特性があるというもののこれほど顕著に脱落する事は希です。通常は一度のドライ・クリーニングで約10~15%の脱落、場合によれば約5%という好結果もあると考えます。この実物において復刻品との大きな差が生じる理由は実物は皆さんが入手された時点で既に20~50年経過しているという点にあると考えます。熱転写プリントされたデカールが一切クリーニングされず20~50年経過した場合、熱転写されたインクは繊維と繊維の間により強固に定着しクリーニングによる脱落により耐えうると考えます。残念ながらこの事を私共開発の熱転写デカールにおいて証明するためにはプリント後、最低10年間はクリーニングせず使用頂かなければなりません。実物においても完全に脱落しているケース、完全に脱落していないにしても殆ど薄くなっているケースの多い事はそれらがプリント後さほど日をおかずにドライ・クリーニングされた結果であると推察します。 この若干不便な欠点を持つ“熱転写式・デカール”でありますが、実物と同じ欠点を併せ復刻するという完全復刻という作業には必然的に付帯する事とご理解頂き、転写後のインシグニアのクリーニングによるフェードアウトを避けたい方はクリーニングに出す頻度を可能な限り少なくする事(出来ればしない事)、クリーニングに出される際はデカールが洗濯で落ちやすい事を業者の方に予めご説明頂き、その事をふまえたソフトな洗濯方法を取ってもらえるように依頼下さい(それでもかなり薄くなりますが)。
 又、転写されたデカールをより長く保たせるためには水洗い、ドライクリーニングのどちらが望ましいかという課題に関しましては、水洗いの方がデカールの保存目的には圧倒的に良いのですが、全ての布製フライトジャケットには水洗いに不向きなウール素材が必ず使用されている事からデカール以前の問題としてフライトジャケット洗濯方法はドライクリーニングオンリーという事になると考えます。 よろしくのご理解お願い申し上げます。


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