表にOD、裏にオレンジ色のコットンポプリン地を用い、オレンジ面に“Hat, Reversible, Sun”とスタンピングされたこのハットは、NAM戦時1965年米軍に納入されたものであり、その開発は特殊作戦時の携行又はパイロットのレスキュー目的と推定される。現存する実物も極めて少なく、実験的な色合いの濃い製作支給であったのであろう。数年遅れ支給を開始された『ジャングル・ハット』との違いは、このハットがレスキュー目的の完全なリバーシブル仕様に設計されている点、ごく薄い芯材をバイザーに用いることにより折りたたみ携行を容易にした事、組み込まれた5/8インチ幅のリバーシブル・テープに打ち込まれた特殊スナップによりサイズ調節を可能にした点が上げられる。
1998年MASH復刻“Silver Tiger”生地を用い、ここに完成した、“リバーシブル、サン・ハット”。当時、開発者が設計にかけた思いをこの帽子を通じ感じて頂ければと願うものであります。 |